消化器 手術料金
消化管内異物摘出(誤食)
わんちゃんねこちゃんは拾い食いが多く、胃の中に異物が留まったり、腸に詰まってしまうことがあります。症状には持続する嘔吐や食欲不振などがみられます。食道に詰まるとえづきやよだれが続き、ご飯が食べれなくなります。診断にはレントゲン検査や超音波検査が有効です。異物によっては内視鏡で取り切れない物がありますので、その場合は開腹手術になります。胃腸を切るとしばらくはフードが食べられないため、入院で点滴と栄養管理が必要になります。退院後は1週間ほどは柔らかいフードを与えるようにしてください。
入院日数 6泊7日
入院・手術料金 25万
胃切除(胃癌)
胃の腫瘍は多くが癌で、腺癌が大部分を占めます。胃腺癌は進行が早く、手術をした場合でも早い段階で再発や転移を起こすことが多いです。手術をした場合の生存期間は3~6ヶ月ほどです。ですが、胃の部分切除を行うことで嘔吐や吐血などの症状を緩和されることがあるため、外科手術は有効な選択肢になります。診断には超音波検査、内視鏡、CTなどが有効です。
入院日数 6泊7日
入院・手術料金 45万
胃拡張・胃捻転
胃に空気が過剰に溜まり、捻じれた状態です。大型犬に多いですが、小型犬にも起こります。胃が捻じれることで空気が腸に送られず、短時間で胃が膨れあがり、胃が破裂することもあります。また、胃が捻じれることで太い血管も捻じれ、低血圧性ショックや、小さな血栓ができて全身に巡り、内臓の血管に詰まることで多臓器不全を起こすことがあります。緊急処置が必要で、輸液や昇圧剤で状態改善を図り、口からチューブをいれたり胃を太い針で刺して胃の中のガスを抜きます。状態が安定したら手術を行い、捻じれた胃を元に戻し、再発を防ぐために腹壁に胃を固定します。胃が壊死していたり破れていることがあるため、その処置を行う場合もあります。脾臓に壊死など異常がみられる場合は脾臓を摘出します。再発を防ぐには1日1回大量の食事を与えること避けて複数回の食事にすること、食事を高い台に置かない事が大事です。
入院日数 6泊7日
入院・手術料金 35万
腸重責
腸重積とは、腸管が隣接する腸管の内腔に入り込んでしまう状態のことです。どの腸管でも発生します。原因としては、腸炎、全身性疾患、食事内容、ストレス、腸管内異物やポリープ等の腸管腫瘤によっておこります。完全閉塞すると、敗血性ショックや循環血液量減少性ショックで死に至ることがあります。症状としては、血様下痢、嘔吐、食欲不振、腹部痛、腹囲膨満などが認められます。診断にはレントゲン検査や超音波検査が有効です。ほとんどの腸重積の症例では、開腹手術が必要になります。腸管が壊死したり、腫瘍がある場合、切除及び吻合する必要があります。再発の可能性もあるため、腸管同士を固定し、再発予防します。腸を切るとしばらくはフードが食べられないため、入院で点滴と栄養管理が必要になります。退院後は1週間ほどは可溶性食物繊維食を与えるようにしてください。原因によっては、フード以外にも治療が必要な場合があります。
入院日数 6泊7日
入院・手術料金 25万
消化管(腸)腫瘍摘出
腸管にできる腫瘍は、リンパ腫、腺癌などがあり、猫では、上記以外にも肥満細胞腫があります。症状としては、下痢、嘔吐、食欲不振が見られます。診断には、超音波検査が有効です。確定診断には、細胞診や病理学的検査が必要です。治療は原因により異なり、リンパ腫では抗ガン剤を投与、他の腫瘍に関しては、開腹し腫瘍部を摘出し腸管を吻合します。腸を切るとしばらくはフードが食べられないため、入院で点滴と栄養管理が必要になります。退院後は1週間ほどは柔らかいフードを与えるようにしてください。
入院日数 6泊7日
入院・手術料金 25万
巨大結腸摘出
巨大結腸とは、結腸が弛緩・拡張し収縮力が弱くなった状態のことです。交通事故等により骨盤腔が狭くなったネコちゃん・ワンちゃんや神経障害により機能できず通過できない、異物・腫瘍などによる物理的に通過障害が起こることがあります。排便回数や便の量が減ったり、排便時間に時間がかかるなどしぶり症状が見られます。便が固くなるので、出血したり、粘液が付着するなどイチゴゼリー状のものが便につくこともあります。診断には、レントゲンや直腸検査が有効です。高繊維食やウェットフードで直腸内の水分量を増やしたり、腸管の蠕動運動を促進させる薬や下剤などを投与したり、浣腸を行い、排便がない場合には用手での便摘出を行います。上記の内科的治療に反応せずに、慢性的な優の停滞がみられる、あるいは程度の進んだ場合には、外科的治療が必要になります。結腸の一部分を切除し、吻合します。手術後軟便になることがありますが、6週間ほどで正常に戻ります。自宅では、高繊維食かつ水分の多いフードを与えてください。
入院日数 3泊4日
入院・手術料金 25万
直腸脱整復
直腸脱とは、肛門から直腸が脱出している状態のことです。すべての年齢で起こります。
治療法は、脱出の状態によって異なり、①肛門から直腸を入れ戻す還納法、②肛門内に直腸を戻した後に外科的に肛門部を巾着縫合による治療法、③脱出し壊死した腸管の切除・吻合や開腹し、結腸固定をする治療法があります。結腸固定することにより再発を防止します。どのような治療法を選択するかは脱出した腸管の損傷程度によって決まります。脱出したら、すぐに病院で診察を受けるようにし、受診するまでの間、直腸の粘膜が乾かないようにしてください。退院後は、スムーズな排便を促すために低繊維性のフードを、便の軟化の為に十分な水分を与えるようにしてください。また、散歩などの回数を増やして排便行動を促すようにしてください。
① 還納法
入院日数 当日退院
費用 5500円~
② 巾着縫合
入院日数 1泊2日
入院・手術料金 5万
③ 結腸固定
入院日数 3泊4日
入院・手術料金 25万
肛門嚢摘出
肛門嚢とは、肛門の4~5時・7~8時の方向に左右1対に存在します。肛門嚢には、悪臭がする液体~ペースト状の分泌物が入っています。肛門嚢の炎症や感染などにより、腫れや熱感、赤み等が見られます。また、お尻を床に擦り付ける動きやなめるしぐさがあります。分泌物が排泄されず、たまり続けると破裂してしまうこともあります。治療としては、肛門嚢の内容物を定期的に排泄し、内服薬で治療を始めます。内科的に治療しても、何度も繰り返してしまう場合、肛門嚢の摘出手術を行います。自宅では、手術部位が便で汚れないように気を付けてもらい、汚れてしまった場合、洗浄して下さい。
入院日数 1泊2日
入院・手術料金 18万
肛門嚢アポクリン腺癌摘出
肛門嚢腺癌(肛門嚢アポクリン腺癌)は、肛門嚢周囲にあるアポクリン腺から発生する悪性の腫瘍です。肛門の4時または8時の位置に硬く固着性の出来物が確認できます。症状としては、排便困難、しぶり、陰部を気にするなどです。診断は、直腸検査、目視、細胞診や病理学的診断が有用です。また、腹部エコー検査やレントゲン検査にて、他臓器への転移やリンパ節の腫れを確認することも重要です。治療は、腫瘍を摘出することです。転移している場合、併用で抗がん剤を投与します。自宅では、手術部位が便で汚れないように気を付けてもらい、汚れてしまった場合、洗浄して下さい。
入院日数 3泊4日
入院・手術料金 25万
肛門周囲腫瘍摘出
肛門周囲に発生する腫瘍として、肛門周囲腺腫、肛門周囲腺癌、肥満細胞腫、扁平上皮癌、リンパ腫、軟部組織肉腫などがあります。肛門周囲や尾根部にぼっこりと出来物ができます。痛みがない場合、無症状ですが、腫瘍の大きさや自壊することにより、出来物からの出血や感染、しぶり、お尻をこすったり、なめたりします。診断には、目視、細胞診や病理学的診断が有用です。治療は外科的に腫瘍を切除します。また、テストステロンに影響される腫瘍もあるため未去勢の場合、去勢手術も行います。自宅では、手術部位が便で汚れないように気を付け、汚れてしまった場合は洗浄して下さい。
腫瘍のサイズ1cm以下の場合
入院日数 1泊2日
入院・手術料金 15万
腫瘍のサイズ1cm以上の場合
入院日数 3泊4日
入院・手術料金 25万